2023年11月11日土曜日

海外の素敵な建物やデザイン⑥ イタリア・ビチェンツァのオリンピア劇場

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物やデザインをご紹介していくシリーズ

です。

第6回目はイタリア ビチェンツァ vizenzaで見たアンドレア・パラーディオ

Andrea palladio の自邸やオリンピア劇場など彼が手掛けた建物のことを記事にいたしました。

第4回、第5回でもご説明させていただきましたが、

Andrea palladioは建築史で最も影響力のあった建築家、初めて建物の設計図を描いて建てた

建築家などとの説明を受けました。

イタリアの1520年代から16世紀末までの美術についてはマニエリスムと呼ばれていますが

この時期に活躍した建築家がAndrea palladioと言われています。


⭐️パラーディオの家  (自邸であったという根拠はないですが)


コルソ・パラーディオ corso Palladioの東端近くに建つこの建物は「パラーディオの家」と

呼ばれ ゲーテの「イタリア紀行」でもその構成の形を讃えられている建物です。

間口は狭いですが高さを強調する装飾のバランスとオーダーが3階床までせせり建っている

ところが素晴らしい品格を醸し出しています。

開口部の大きさと配置など(3階開口と同じサイズの窪みを1階上部に持ってきている)

素敵ですね。


⭐️Palazzo Chiericati パラッツオ・キエリカーティ


この建物が荘厳に見えるのは、実際の敷地が間口に対し奥行きがなかったので

パラーディオが市に対して、公共の歩道として5メートルほど前に出すことをお願いしたと

言われています。そのため、1、2階とも前面ファサード部分が前に迫り出し列柱が美しく

並んでおり、2階中央部に広い空間をとることができたそうです。

上部の彫刻とともにエレガントな様相を呈していますね。

現在は市立美術館として使われているそうです。


⭐️オリンコ劇場 テアトロ・オリンピコ Il Teatro Olimpico


パラーディオ最後の作品 と言われる「木造による古代劇場の再現」オリンピコ劇場

入り口からして ローマの門 を思いおこさせます。

着工後間もなくパラーディオは亡くなったそうです。

古代ローマの劇場を手本にしたそうですが、この劇場は半円ではなく扁平な半楕円形です。


⭐️オリンピコ劇場 テアトロ・オリンピコ Il Teatro  Olimpico 門をくぐると


門をくぐるとローマのような彫像が出迎えてくれます。

外壁も古い煉瓦など 歴史を感じさせてくれます。


⭐️テアトロ・オリンピコ 中に入ると通路には


通路を通ると ギリシャ神話の英雄たちが出迎えてくれます。


⭐️テアトロ オリンピコ オリンピコ劇場 ついに劇場へ。


本物の風景のような遠近感。深い色彩感。

このは フロンス・スケナエという建物のファサードのように作られた固定背景です。

これも全て木造で両側のニッチの中や柱の上には彫像が置かれています。


⭐️


観客席の背後のコリント式柱列も木造だそうです。

柱上の欄干にも彫像が並んでおり 天井の空と相まってローマを彷彿させます。


⭐️テアトロ・オリンピコ オリンピア劇場 前面ステージの下はこのように

ステージ下はこのようにアジャストフロアになっています。

向かって右の壁も正面同様 ニッチないや柱上に彫像があります。

⭐️テアトロ・オリンピコ オリンピア劇場 Il teatro Olimpico


舞台正面を引いて見てみました。

ヴィチェンツァの街はパラーディオを主役とした劇場に見立てられるそうです。

街の中でも狭い道の奥に彼の建築が見えたりしました。


⭐️Stazione FS  Vicenza                        Trenitalia  binario




2023年11月10日金曜日

海外の素敵な建物やデザイン⑤ イタリア・ビチェンツァ パラーディオ

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ

です。

前回④はイタリア ビチェンツァ vizenzaで見たアンドレア・パラーディオ

Andrea palladio によって設計された建築・建物のことを記事にいたしました。

その第2弾になります。

前回    パラーディオのロトンダでもご説明させていただきましたが、

Andrea palladioは建築史で最も影響力のあった建築家、初めて建物の設計図を描いて建てた

建築家などとの説明を受けました。

イタリアの1520年代から16世紀末までの美術についてはマニエリスムと呼ばれていますが

この時期に活躍した建築家がAndrea palladioと言われています。


⭐️パラッツオ・ポルト・ブレガンツェ Palazzo Porto Breganze

コルソ・パラーディオの西側の広場 ピアッツァ・デル・カステッロの南側に建っている

パラッツオ・ポルト・ブレガンツェ Palazzo Porto Breganze

この建物の南側には窓が二つついているだけで、南側の幅が小さいのが気になりますが

実際は奥行きの深い建物でどうやら中庭になっているようです。

窓7つ分の建物として構想されたものが未完

こちらでも 柱 (コリント式の大オーダー)が下部の高い台にそそり立っており

力強い存在感を発しています。

⭐️南東側の近景


近寄って南東側


⭐️


南東側遠景


⭐️ パラッツオ・デッラ・ラジオーネ、ロッジア    Palazzo della Ragione.Loggias


ヴィチェンツァの中央広場はシニョーリ広場  Piazza dei Signori(行政官広場)と

呼ばれています。 

かつての市庁舎である パラッツオ・デッラ・ラジオーネ (市庁舎バシリカ)

  Palazzo della Ragione.Loggiasはこのシニョーリ広場  Piazza dei Signoriに面していて

パラッツオ・デッラ・ラジオーネの向かいに ロッジア・デル・カピタニアート 

Loggia del Capitaniatoが建っています。

建物の位置は、下の地図  出典「Andrea Palladio Vicenza English guide / Marsilio」

7番と15番になります。

ちなみにですが この本は ラ・ロトンダ でコロナ前10ユーロで購入しました。

この地図を見ながらつくづく感じましたことがあります。

コロナの外出規制が終わり外出は自由になりましたが、

円安すぎてまた、ユーロ高過ぎでなかなか海外やヨーロッパへは行けないなと。

また自分も年もとってきたので 多分もう2度とヨーロッパへは行けないかなと思いながら

この記事を書いています。😢

⭐️シニョーリ広場  


右 パラッツオ・デッラ・ラジオーネ(道理の館)左 ロッジア・デル・カピタニアート

市庁舎バシリカ パラッツオ・デッラ・ラジオーネはパラーディオの出世作にあたる建物と

言われています。パラーディオが実際に手掛けたのは表から見える部分で、本体は前の世紀

に建てられたものだそうです。改修工事の設計にあたり色々あったようですが、

(ジュリオ・ロマーニ他の建築家に改修の解決案を打診したとか・・ジュリオ・ロマーニに

ついてはまた後日記事にしたいと思います)バシリカを

古代ローマ風の壮麗な建物にするためにパラーディオはパトロンとローマ旅行をしたと

言われています。

確かに古代ローマの壮麗な建物を彷彿させますね。

古代ローマの建物についてはまた後日記事にしたいと思います。


⭐️パラッツオ・デッラ・ラジオーネ1階内部


⭐️パラッツオ・デッラ・ラジオーネ柱とアーチ



⭐️パラッツオ・デッラ・ラジオーネの柱

ヴェネツィアン・ウインドウ ・・・ アーチの両側に縦長の矩形の開口部がついたもの

⭐️パラッツオ・デッラ・ラジオーネの西側広場


ヴェネツィアン・ウインドウ が わかりますでしょうか。

中央の銅像はアンドレア・パラーディオ。北側を向いて建っています。


⭐️ロッジア・デル・カピタニアート    Loggia del Capitaniato

繊細で装飾的な凱旋門的なデザイン。柱3つ分のアーチ。1階がロッジア 2階が広間に

なっています。

奥に続く総督邸の増築部分 として建てられているそうです。

柱のデザインや装飾部分がとても荘厳 美しいです。

マニエリスム的と評されているそうです。

ビチェンツァのパラーディオの作品についてはまだまだ続きがあります。

2023年11月8日水曜日

海外の素敵な建物やデザイン④イタリア・ビチェンツァ パラーディオのロトンダ 

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ

です。

今回はイタリア ビチェンツァ vizenzaで見たアンドレア・パラーディオのラロトンダ

Andrea palladio  永遠のアルカディア La Rotonda のことを記事にいたしました。

Andrea palladioは建築史で最も影響力のあった建築家、初めて建物の設計図を描いて建てた

建築家などとの説明を受けました。

イタリアの1520年代から16世紀末までの美術についてはマニエリスムと呼ばれていますが

この時期に活躍した建築家がAndrea palladioと言われています。

その代表作 la Rotonda

東西南北 どこから見ても同じに見えるよう設計してあります・


⭐️シンメトリーの美しいファサード


1566-1567年に建てられました。エントランス側の外観に圧倒されます。

ここから中に入ってインテリアの見学もできますが、写真撮影はNGのため

外観のみで。


⭐️おそらく北東側からの外観

⭐️東側から





⭐️南側の列柱

列柱とアーチ壁。柱越しに見える像は計算された美しさです。

⭐️西側からファサード方向を見る

南と同じ列柱。アーチの壁も同様。

⭐️南西側外観。

南と西が同じデザインであることがよくわかります。どこから見ても美しいです・

⭐️建物からアプローチ方向を見る。

庭の設計も美しいですね。

⭐️アプローチ方向を見る

彫像やアプローチ壁。

⭐️アプローチの彫像越しにラロトンダをみる。


⭐️アプローチ奥にある売店で買い求めました。


⭐️ゲーテの言葉 

ゲーテのイタリア紀行に 「どこから見ても壮観な景観を呈する建築

とゲーテがパラーディオの建築に圧倒された様子が表現されています。


⭐️ビチェンツァの駅
ビチェンツァは北イタリア ベネト州の真ん中あたりにあります。

駅から ラロトンダの方へはバスが出ています。行きはバスに乗るのが不安だったので

タクシーを利用しましたが 「ラロトンダ」ですぐにわかっていただけました。

建物もそうでしたが街も静かで美しい街です。

2023年11月6日月曜日

海外の素敵な建物やデザイン③フランス・オーベル・シュル・オワーズの小学校とゴッホなど

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ

です。

前回に続き フランス パリ近郊のオーベル・シュル・オワーズ 

Auvers-sur-Oiseで見かけた美しい建物のことを記事にいたしました。

オーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oiseはゴッホが晩年アルルから移り住んだ

土地です。

街そのものや街を構成する建物など全てよく手入れされ美しい佇まいを保っていました。


⭐️ゴッホの家 

ゴッホがオーベル・シュル・オワーズで暮らしていた家です。下宿だったと聞いています。

⭐️素敵な市役所


素敵なデザインの市役所です。フランスでは公共の建物はこのようなデザインが

多いようでした。

⭐️ドーマーのある可愛い店舗付建物


味気のなくなるような店舗付の建物もドーマーや窓のデザインでこんなに

可愛らしくなります。

⭐️シンメトリーデザインの石づくりの小学校


格式高い石積みと煉瓦の組み合わせ外壁の小学校です。

シンメトリーのデザインが美しいです。

⭐️小学校の庭にはゴッホの経歴を作品とともに。。。


小学校の庭にはゴッホの作品が彼が暮らした街とともに紹介されています。

こちらはアルル時代。


⭐️小学校の庭のゴッホ

ゴッホのパリ時代の作品と彼の経歴など。

パリ時代の作品は色のトーンが暗めです。

⭐️小学校の庭のゴッホ 旅する人


⭐️小学校を他の方向から

小学校の他にも街の至る所にゴッホの作品を紹介するパネルなどがありました。

作品のモデルやテーマとなった場所とともにこの街を旅する、作品を旅する、という感じ

でした。家づくりデザインのヒントに。



2023年11月5日日曜日

海外の素敵な建物やデザイン②フランス・オーベル・シュル・オワーズの建物

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ

です。

第9回目は8回目に続き フランス パリ近郊のオーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oise

で見かけた美しい建物のことを記事にいたしました。

オーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oiseはゴッホが晩年アルルから移り住んだ

土地です。

パリから近郊線の電車で1時間半くらいでしょうか。とても美しい時間がゆっくりながれる

ような土地でした。

街自体も美しく建物や建物を構成する全てよく手入れされ美しい佇まいを保っていました。


⭐️庇のある石積みの塀とグレーの屋根が美しい建物

落ち着いた雰囲気の建物です。屋根がグレーのシングル、鎧戸は深い緑、屋根と同じ素材の庇

のある石でできた塀、塀の門扉も鋲のある深いブラウンのドアです。

全体がとてもまとまってバランスが取れています。いえづくりの参考になりそうですね。


⭐️蔵のようなシンプルな小さな美術館 

外部からは中がよくわからないところに魅力のある蔵のような美術館です。

妻側中央に入り口と小さな窓。石造りの外壁と塀がシンプルで素晴らしいです。


⭐️山小屋風屋根と緑の鎧戸とアーチのある家

アプローチ側に妻側を向けた可愛らしい屋根の家です。鎧戸と門扉は深い緑で統一されて

います。屋根は急勾配なので天窓などがついています。

室内の素敵なインテリアが目に浮かぶようです。

⭐️コーナー部に煉瓦のアクセントのあるドーマーのついた石造りの家

塀も同様なのですが、外壁のコーナー部や梁に当たる部分に煉瓦のある建物です。

窓の上端もまぐさでしょうか。斜めに煉瓦が入っています。

煉瓦のノスタルジックな色合いに合わせるように鎧戸もブレーの効いたブルーに

なっています。けらばの出の深さ同様蔵のような雰囲気のある歴史深い建物です。


⭐️アイルランドなどでも見かけた煙突と外壁が一体となる家

煙突と外壁が一体となっています。窓飾りや外壁のアクセント部がフランスらしさというの

でしょうか、この街に溶け込んだ色合いになっています。ドーマー風の屋根の立ち上がりも

素敵ですね。


⭐️優雅な雰囲気のエントランスどとらんま飾りブラケットライトのある家


エントランス廻りの全てが素敵です。ポーチのアールの階段、ドアのデザインと色、

欄間やドア外部のアイアン飾りのデザイン、ブラケットのデザインや大きさ

など全てが統一の取れたデザインになっています。

両側にさりげなく置かれたポット入りハナミズキのような樹木も素敵ですね。

家づくりのヒントにしていただけますと幸いです。

2023年11月3日金曜日

海外の素敵な窓やドア⑧フランス・オーベル・シュル・オワーズのドア

これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ

です。

第8回目は フランス パリ近郊のオーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oise

で見かけた美しいドアのことを記事にいたしました。

オーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oiseはゴッホが晩年アルルから移り住んだ

土地です。こちらの先生が病状を見て(他の色々な困り事などを心配し)住まわせて

くれたところだそうです。この地で最後になるのですが。

パリから近郊線の電車で1時間半くらいでしょうか。とても美しい時間がゆっくりながれる

ような土地でしたので、ゴッホもこの地で暮らすことができてよかったなと思いました。

ゆかりのある場所に絵の案内などもありましたが、街自体も美しく建物や建物を構成する

ドアや窓、アイアンでできたものや庭、全てよく手入れされ美しい佇まいを保っていました。


⭐️ゲートについたグリーンの美しいアール付スチールドア

敷地を囲む門塀についているスチールのドアです。ポストと同じ深いグリーンが塀の石の色

とよくあっています。デザインもとてもエレガントです。

塀のドア廻りの石の装飾も美しく家づくりのヒントとなりますね。


⭐️ゲートについた縦羽目板木製のシンプルなドア


こちらも門塀についているドアです。塀に屋根がついているので冠木門といったところ

でしょうか。

こちらも塀の石に合わせた美しい木製のドアになっています。

ドア廻りの装飾もシンプルで統一がとれていますね。


⭐️ゲートについたアーチ付木製のドア

こちらも門塀についた木製のドアです。上部にアールがついているので、シンプルながら

上品な感じがします。ポストも濃いめの塗装色でドアを引き立たせています。

塀の石の大きさが小さめなのでこのドアに似合うのでしょうか。

塀上端の化粧材も際立っています。

⭐️アーチ付の門扉 

可愛らしいデザインの両開き門扉です。窓の鎧戸と同じ色で塗装されてるところが

外壁や塀の石と調和が取れており美しいです。

⭐️ブルードア ブルーガレージドア

可愛らしいガレージドアです。留め金部分のデザインにも目が留まります。

小窓のフレームが外壁の石と同色である部分や、2階のアイアンのデザインで

シンプルな外観デザインにアクセントを与えているところが素晴らしいです。

⭐️遊び心のあるアイアン門扉

アイアン製の門扉です。デザインに遊び心があり軽快な印象を受けます。

とても素敵な門扉です。

⭐️ショップ入り口のアイアンドア

細めのアイアンを細かいピッチで繊細を演出したドアです。

ショップの中を垣間見ることができるよう、中の明かりが外に溢れるよう

控えめながらもアクセントのあるドアとなっています。

⭐️ブルードア


シンプルながら美しいブルーのガレージドアです。扉という建築物の一部だけが美しいので

なく周囲の樹木や背景まで含めて絵のように美しいです。

ガレージドアの鍵もシンプルですが素敵ですね。

風景や街並みまでが絵のように美しいオーベル・シュル・オワーズ Auvers-sur-Oise

で見かけたドアでした。

日本の素敵な建物や庭園④皇居東御苑の諏訪の茶屋

 前回ご紹介した和田倉噴水公園のすぐ近くにある皇居東御苑は、 その庭園や林の美しさもさることながら、歴史ある建造物なども多数あり、 日本の美しい建物を見ることができます。 大手門から入り大手三の門を抜けると、左手(写真右)に百人番所などがあります。 長さ50mを超える建物だそう。...