2024年6月2日日曜日

海外の素敵な建物やデザイン20 リヨンのトラブールla trabouleオシャレな中庭

 今回から フランス・リヨンの素敵な建物などについてに記事にしたいと思います。

リヨンはパリの南東に位置するフランス第2の都市です。古代ローマの時代にガリア地方の

拠点として発展したので、現在でもフルヴィエールの丘では、円形劇場などの古代ローマの

史跡を見ることができます。

私たちには、サン=テグジュベリやポール・ボキューズなどがピンとくるかも

しれませんね。


ローヌ川とソーヌ川という2つの川がリヨンの南東で合流するこの街はこの2つの川に

恩恵を受け発展してきました。




フルヴィエールの丘からはリヨンの街全体を見ることができます。


オレンジ色の屋根が美しい街並みです。


フルヴィエールの丘はこの場所にあります。

この街は、中世からルネサンス時代の面影の残る旧市街(ヴューリヨン Vieux Lyon)と

ローヌ川東側のモダンな高層建物のある新市街という2つの街が美しく混在する都市です。

この歴史深い豊かな街には、トラブール Traboule という名の建物と建物の間の抜け道が

あります。

この抜け道は一つの通りの入り口を入り、通路と中庭を通って別の通りへ出ることが

できるものです。

トラブール Traboule の造られた理由は、絹織物が雨に濡れないよう運べたとか、

遠回りせず他の通りへ出られたなどいろいろあるようですが、

時代によりそれぞれの時代に有効な使い方がされてきたようです。

トラブール Traboule のある建物は実際に人が生活しているところなので、

入ることができないものもありますが、ルネサンス期に作られた有名なトラブールを

観光客のために公開しているところもあります。

リヨン市で観光ガイドとともにトラブール Traboule を見ることのできるツアーも

設定されているそうです。


実際にこのツアーを見かけました。入り口で説明している方がいらっしゃいますね。


この細い入り口が抜け道 トラブール Trabouleへのスタート地点です。

写真向かって左側の柱型のところに金色のプレートが見えますが、このプレートが

トラブール Trabouleのしるしです。


ツアーに参加していませんが、後ろをついて入ってみました。

通路はこの幅。横並び2人というのは少し難しい広さです。


通路を抜けるとこのような中庭が。ルネサンス様式、素敵なローズ色の中庭です。


ルネサンス様式のアーチや階段室となっているアール形状の壁が美しいですね。

こちらの中庭はそれほど広いとは言えないまでも貴重なものです。

こちらのトラブール Trabouleの地図になります。

別のトラブール Traboule へも行ってみましたもで、そちらをご紹介いたします。

先ほどの トラブール Trabouleからは少し北の方、Saint Paul駅の近くにある

Rue Juiverie ジュイヴリ通りにある トラブール Trabouleです。

入り口。門型や上部の壁飾りが素敵ですね。こちらは見学可能です。


MEMORIRE DE LYON と書いてあるプレート。

通路を抜けると明るい中庭がありました。結構広い中庭です。




こちらもアーチや張り出しのアール壁や装飾・モールディングなどがとても素敵です。

外部からの光が壁に美しく映えています。





いえづくりのヒントになりそうな、方杖や窓の配置、手すりなど。




5階たてと6階たての建物を繋いでいることがこの写真でよくわかります。

壁に設けられた手洗いと鉢がどうしても気になるのですが。。。かつて

ローマ法王の直轄であった フランス南東部、アヴィニョンの北東セギュレSeguretと

いう村にこのようなものがあった気がします。(セギュレSeguretについては後日記事に

したいと思います)


とても気になるので近づいてみました。

窓周りの石造りの装飾もローマっぽいですね。






こちらの壁面にもこのような手洗いがあります。






リヨンのトラブール Trabouleは全部で500程度あるそうです。

このように建物と建物を繋いで別の通りに出るというのはロマンを感じますし、

中庭にはその場所での人の営みを感じることができます。

とても貴重な場所を見ることができて、また見ることができるようにリヨン市が

配慮してくださってることに感謝しました。

2024年5月31日金曜日

海外の素敵な建物や駅舎⑤パリ北駅Gare du Nord駅

前回に引き続き、パリにあるターミナル駅の一つであるパリ北駅 ガール・デュ・ノール

Gare du Nordについて記事にしたいと思います。

パリ東駅の記事のところでご紹介したように

海外の素敵な建物や駅③アルザスへのターミナル駅・パリ東Gare de L'estの駅舎  パリ東駅

 Gare de L'estの近くにある歴史深い駅で、東駅と同様 フランス国鉄SNCFとパリ交通公団の

駅をGare du Nord というそうです。

この駅には、国鉄、近郊列車、パリ交通公団のRER、メトロ、TGVやユーロスターなどの

国際列車が通っていますが、遠距離路線や国際鉄道での駅名はパリ・ノールParis Nordと

いうことです。

この国際鉄道というのは、ユーロスターやタリスやベルリンなどへの夜行列車のことです。

長距離列車や国際鉄道が乗り入れている駅ということでもあり、この北駅は、

ヨーロッパでも最も乗降客の多い駅だそうです。


この写真は2015年の7月初旬にブリュッセルへ行った時の画像ですが、

この時も多くの人たちで混雑していました。

パリ北駅の立地を見てみましょう。

Gare de L'estと同様に Gare du Nord はパリの10区に位置しています。

パリ1区からなどでもタクシーでも30分程度で到着する便利な場所にあります。

ちなみにですが、パリには中央駅というものがありません。例えばミラノなどは

ミラノ中央駅 Centrale などがあるのですが、パリの場合は

目的地に向かってのターミナル駅が6箇所あり、どの方面へいきたいかで出発の駅が決まって

いるといった感じなのです。

このブログの中で、パリ東駅、北駅、サン・ラザール駅、パリ・リヨン駅の4つをご紹介

しましたが(実際に訪れた駅がこの4つなので)ほかにナントやボルドー方面の西部や南西

部へのターミナル駅であるモン・パルナス駅(14区15区)と

オルレアンを経由してボルドーへ、スペインへの夜行列車の拠点であるなどへ行く

オステルリッツ駅(13区)があります。ターミナル駅はこの6つということになります。

1箇所に集中せず、交通網を分散させるという考え方は、渋滞の緩和や駅周辺の開発や地域

の発展ということを考えると効率的なことなののような気がします。

日本(東京)の場合、上野と東京は(ターミナルということまではいかないにしても)

多少は分散されていますが、大部分は東京駅に集中しているような気がします。



脱線してしまいましたが、話を戻したいと思います。



駅構内はTVGやユーロスターなどの乗り場に分かれています。


ホームの案内が掲示板に表示されるため、多くの人たちが掲示板の近くに集まっています。

ブリュッセル南駅・リエージュ・アーヘン・ケルンやゲルン・アムステルダムなどの

行き先を目にすることができます。

TGVはフランス国内 リール=フランドル行き、 近郊列車 TERはクレイユ行き

タリスはブリュッセル南駅行き、ユーロスターはロンドンセントパンクラス駅行きなどの

列車がありますね。

ホームの様子です。アーチ型の柱が連なり、クラシカルなライトが並ぶ趣のあるホームです。

夜のホーム。タリスやDBの列車が見えます。

出発前のユーロスターが止まっています。ロンドンへの国際列車です。

ホームの手前、2階の専用スペースで、チェックインやパスポートチェックなどの手続きが

行われます。


この写真が Hall Londresです。

ホームの話に戻りましょう。SNCFとユーロスターが並んでいます。

TGVと機動車が並んでいます。

タリスとフランス国鉄の機動車が並んでいます。

フランス、ベルギー、オランダ、ドイツの4カ国を結ぶタリス。

王冠マークがデザインされています。


側面にはタリスのマークが施されています。


こちらには、オランダとドイツの最後の?列車と書いてあるようなのですが

理由がよくわかりませんでした。

ご存知の方教えていただけるとありがたいです。


こちらも電車の側面にはタリスロゴがデザインされています。

ちなみにですが、ブリュッセル南駅 Bruxelles Midiはこのような構内。

石造りの優雅な構内です。壁画も素敵ですね。

駅のデザインももちろんですが、内部の素材や広告やロゴや掲示の方法などで

違う国へ来たんだなと実感します。




さらに ちなみにですが ブリュッセルのグランプラス Grand place Bruxelles

駅構内との関連が見えてくる気がします。


この写真は、パリ北駅 Gare du NordからブリュッセルBruxelles Midiへ

そしてブリュッセルBruxelles Midi からケルンKolnへと1日で旅をした時の記録です。


Bruxelles Midi からケルンKolnへは ドイツ国鉄のICEに乗車しました。



電車の前方へ行くことができましたので、流れるような景色を見ていたのですが

確か300km/h以上のスピードは出ていたかと思います。


今回も少し脱線してしまいましたが(駅舎から電車のために??)

パリ北駅Gare du Nordも美しい駅舎でした。

パリ・ターミナル駅6つのうち4つの駅をご紹介してきました。

次回からはまた美しい建物や窓やドアなどに話を戻したいと思います。









日本の素敵な建物や庭園④皇居東御苑の諏訪の茶屋

 前回ご紹介した和田倉噴水公園のすぐ近くにある皇居東御苑は、 その庭園や林の美しさもさることながら、歴史ある建造物なども多数あり、 日本の美しい建物を見ることができます。 大手門から入り大手三の門を抜けると、左手(写真右)に百人番所などがあります。 長さ50mを超える建物だそう。...