今回から フランス・リヨンの素敵な建物などについてに記事にしたいと思います。
リヨンはパリの南東に位置するフランス第2の都市です。古代ローマの時代にガリア地方の
拠点として発展したので、現在でもフルヴィエールの丘では、円形劇場などの古代ローマの
史跡を見ることができます。
私たちには、サン=テグジュベリやポール・ボキューズなどがピンとくるかも
しれませんね。
ローヌ川とソーヌ川という2つの川がリヨンの南東で合流するこの街はこの2つの川に
恩恵を受け発展してきました。
フルヴィエールの丘からはリヨンの街全体を見ることができます。
オレンジ色の屋根が美しい街並みです。
フルヴィエールの丘はこの場所にあります。
この街は、中世からルネサンス時代の面影の残る旧市街(ヴューリヨン Vieux Lyon)と
ローヌ川東側のモダンな高層建物のある新市街という2つの街が美しく混在する都市です。
この歴史深い豊かな街には、トラブール Traboule という名の建物と建物の間の抜け道が
あります。
この抜け道は一つの通りの入り口を入り、通路と中庭を通って別の通りへ出ることが
できるものです。
トラブール Traboule の造られた理由は、絹織物が雨に濡れないよう運べたとか、
遠回りせず他の通りへ出られたなどいろいろあるようですが、
時代によりそれぞれの時代に有効な使い方がされてきたようです。
トラブール Traboule のある建物は実際に人が生活しているところなので、
入ることができないものもありますが、ルネサンス期に作られた有名なトラブールを
観光客のために公開しているところもあります。
リヨン市で観光ガイドとともにトラブール Traboule を見ることのできるツアーも
設定されているそうです。
実際にこのツアーを見かけました。入り口で説明している方がいらっしゃいますね。
この細い入り口が抜け道 トラブール Trabouleへのスタート地点です。
写真向かって左側の柱型のところに金色のプレートが見えますが、このプレートが
トラブール Trabouleのしるしです。
ツアーに参加していませんが、後ろをついて入ってみました。
通路はこの幅。横並び2人というのは少し難しい広さです。
通路を抜けるとこのような中庭が。ルネサンス様式、素敵なローズ色の中庭です。
ルネサンス様式のアーチや階段室となっているアール形状の壁が美しいですね。
こちらの中庭はそれほど広いとは言えないまでも貴重なものです。
こちらのトラブール Trabouleの地図になります。
別のトラブール Traboule へも行ってみましたもで、そちらをご紹介いたします。
先ほどの トラブール Trabouleからは少し北の方、Saint Paul駅の近くにある
Rue Juiverie ジュイヴリ通りにある トラブール Trabouleです。
いえづくりのヒントになりそうな、方杖や窓の配置、手すりなど。
5階たてと6階たての建物を繋いでいることがこの写真でよくわかります。
壁に設けられた手洗いと鉢がどうしても気になるのですが。。。かつて
ローマ法王の直轄であった フランス南東部、アヴィニョンの北東セギュレSeguretと
いう村にこのようなものがあった気がします。(セギュレSeguretについては後日記事に
したいと思います)
とても気になるので近づいてみました。
窓周りの石造りの装飾もローマっぽいですね。
こちらの壁面にもこのような手洗いがあります。
リヨンのトラブール Trabouleは全部で500程度あるそうです。
このように建物と建物を繋いで別の通りに出るというのはロマンを感じますし、
中庭にはその場所での人の営みを感じることができます。
とても貴重な場所を見ることができて、また見ることができるようにリヨン市が
配慮してくださってることに感謝しました。
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