今回は イタリア・マントヴァ ドゥカーレ宮殿 Palazzo Ducalの居住スペースと
タペストリーの間について記事にしたいと思います。
案内図の下の方、案内図34のドアを抜けるとAppartamento dell'Imperatrice(Empress'sApartment)
へ行くことが出来ます。
この部分は1778年に建築家 Paolo Pozzo パオロ・ポッツオ(Verona 1741-1803)によって
マリア・ベアトリーチェ・デステ Maria Beatrice d'Este のために改装されたエリアとの
ことです。
ちなみにですが、マリア・ベアトリーチェ・デステ Maria Beatrice d'Este はオーストリア
フェルディナンド(マリア・テレジアの息子マリーアントワネットの兄)の妻だそうで、
ハプスブルグ家の優雅な内装であるのも頷けますね。
だそうです。
もともとは13世紀につくられたとか。。
優雅な内装ですね。家具などもエレガントです。
壁の色合いなども淡いトーンで統一されています。
このようなキュートな浴室(?)もありました。
それでは、ドゥカーレ宮殿の紹介で、ガイドブックなどで必ず紹介される
「タペストリーの間」Apartment degli Arazzi (Room of The Tapestries)についてご紹介いたします。
「タペストリーの間」とは案内図35-37の部屋にわたって ラファエッロの下絵による
フランドル製(北フランスからブリュッセルに広がる地域)の9枚のタペストリーで
飾られた空間です。
「タペストリーの間」Apartment degli Arazzi (Room of The Tapestries)に行くには、
案内図34のSala dei Fiumi(川の間)を出て35のSala dello Zodiaco(星座の間)の方へ行くと 次に35の部屋へ行くことができます。
(Electa THE DUCAL PALACE MANTUA による)
この部屋は。
エルコーレ・ゴンザーガ枢機卿によって1550年につくられた 案内図35のSala dell'Aqullaです。
向かって右側のタペストリは「聖ステファノの殉教」です。
礼拝堂として使われた1つ目と2つ目の部屋の通路です。
正面がフェリーチェ・カンピ(Mantua 1746-1817)によって描かれたフレスコ画です。
右側が同じくフェリーチェ・カンピ(Mantua 1746-1817)によって描かれた「羊飼いの礼拝」
ヴォールト天井になっており、正面のフレスコ画の廻りに彫刻が施されています。
ジョヴァンニ・バッティスタ・マルコーニのテンペラ画(卵などを混ぜた顔料)と
スタニスラオ・ソマッツィのスタッコ彫刻も素晴らしいです・
案内図35の部屋です。
正面が 1549年頃から1557年頃にかけてブリュッセルで織られた「アテネでのパオロの説教」
Tapestry depicting 「The Healing of the Lame Man」
1549年頃から1557年頃にかけてブリュッセルで織られたタペストリー「身体障害者の治癒」
です。
天井も素晴らしいデザイン・装飾です。
タペストリーはラファエッロ・サンツィオ(Raffaelo Santi/Sanzio )とその工房に
よって制作された原画に基づき3つの部屋にかけられました。
元々は16世紀初めにシスティナ礼拝堂のためにラファエロによって描かれた下絵に基づき
織られたそうです。
マントヴァにある9枚のタペストリーは ウルビーノにあるドゥカーレ宮のタペストリーと
ともに最も古い部類のものだそうで、背景にあったこのような話を知るとタペストリーの
重みを感じます。
Palazzo Ducaleの内装や内部の芸術などについての記事は最終回になりました。
次回からはマントヴァの街やテ離宮などについて記事にしたいと思います。
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