これまで訪ねた建物の写真の中から、海外の素敵な建物の窓やドアをご紹介していくシリーズ
です。
イタリア ヴェネツィア venezia にあるアンドレア・パラーディオ Andrea palladio の
作品と写真をご紹介いたします。
ヴェネツィアにはパラーディオの宗教建築が存在しています。
「ルネッサンスの黄昏 パラーディオ紀行」丸善株式会社 渡辺真弓著 香山壽夫監修
からの地図の抜粋です。
外観からだけの写真になりますが
サンマルコ広場からのサン・ジョルジョ・マッジョーレBasilica di San Giorgio Maggiore
地図からも見ていただけるように サン・マルコ広場のすぐ南の海上にある
サン・ジョルジョ島にある聖堂です。
写真は サンマルコ広場 から見たものになります。
ヴィチェンツアにあるパラーディオの作品と同じように ファサードが美しく古代様式の柱や
装飾を持つ 宗教建築だと思います。
前出の著によりますと「長堂式の教会の場合、ファサードの形は高い身廊とその両側の一段
低い側廊に規定され、その形をうまく処理するのは容易ではないが、パラーディオは2種の
神殿正面、すなわち幅が広く丈の低いものと幅が狭く丈の高いものを組み合わせるという
画期的な方法を考え出した」とのことです。
記載のように 高さと間口 の関係がバランスよく、作られているので美しく優美なのだと
思います。
また 同じ著によりますと
この手法が最初に応用されたのは 「サン・フランチェスコ・デッラ・ヴィーニャ」
San Francesco Della Vigna においてなのだそうです。
ムラーノ島などを臨むフェリーに乗船して潟を巡った時に
撮影した写真より サン・フランチェスコ・デッラ・ヴィーニャ San Francesco Della Vigna
の鐘楼をご紹介いたします。(写真左はし)
一見 サン・ジョルジョ・マッジョーレBasilica di San Giorgio Maggiore の
鐘楼に似ていますが
近づいて見ると 鐘楼の違いがよくわかります。
ファサードはこのような形です。
サン・ジョルジョ・マッジョーレBasilica di San Giorgio Maggioreと同様に
ヴェネツィアでのパラーディオの重要作品として論じられる イル・レデントーレ
Chiesa del Santissimo Redentre
1575-1576 に猛威をふるったペストの流行をおさまることを祈願して救世主 Redentre
に奉献する教会として建てられたそうです。
サン・ジョルジョ・マッジョーレBasilica di San Giorgio Maggioreの10数年後に建てられたそうで
ゲーテもその著「イタリア紀行」の中で「遥かに賞賛すべきもの」として評しているそうです。
確かに 完成された美しさを感じますね。
イスタンブールを訪れた時にみた教会にも通じるものを感じたのですが
この地がビザンチンの文化の影響を受けていたからなのでしょうか?
イスタンブールの建物については また後日ご紹介したいと思いますが
その時に(覚えていたらですが)この建物と比べて改めてみてみたいなと思います。
イル・レデントーレChiesa del Santissimo Redentre のことについては
(アントニオ・パラーディオのヴィラ作品なども)
「ルネッサンスの黄昏 パラーディオ紀行」丸善株式会社 渡辺真弓著 香山壽夫監修
に詳しく記載があります。ご興味のある方にはおすすめの本です。
他に ラ・ロトンダ の入り口近くにある ブックショップのようなところで
購入した本を参考にさせていただきました。
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